Bar美術の扉
他のヨーロッパ諸国に比べて新教徒(プロテスタント→偶像崇拝を否定)が多く、アムステルダムを中心に貿易が目覚ましく発展したオランダでは、風景画や静物画、肖像画など分かりやすく身近なものを題材とした絵画が発達し、オランダ絵画の黄金時代を向かえます。
オランダバロック絵画の巨匠はこの2人!
光と影の画家レンブラント・ファン・レインと光を巧みに操ったヨハネス・フェルメールです。
まずは「光と影の魔術師」と呼ばれ、卓越したキアロスクーロ(明暗法)の技術を駆使した天才画家レンブラント。
彼の作品では光の当たる部分を強調しながら周囲を深い影で包み込むことで人物や場面に劇的な緊張感と奥行きを与えています。
こちらの「夜警」は世界四大絵画の一つで、描かれているのは集団肖像画です。

この作品の凄さは、従来の集団肖像画の概念を覆す、ダイナミックな動きと臨場感にあります。集団肖像画では人物が横一列に並ぶのが常識だったのに対し、レンブラントは登場人物を生き生きと動き回らせ、光と影を効果的に使い分けることで、絵全体に劇的な物語性と奥行きを与えました。
誰一人静止しポーズをとっているものはいない、これほど躍動感のある集団肖像画を描いた画家はレンブラント以外にはいません。
そしてフェルメールは構図を意識して光、形、色の要素を駆使した画家です。
今でこそ、レンブラントと並ぶオランダ絵画の黄金時代の巨匠と言われていますが、フェルメールの存在は謎めいておりずっと無名で19世紀後半になってやっと知られるようになりました。現存する作品は約35点と非常に少なく寡作な画家としても有名です。
フェルメールが描いたモチーフは庶民の生活や風俗で、ほとんどが室内です。水平、垂直を基本とする安定した構図、そして光をドラマの演出としてではなく<現象>として扱い、浮き上がるモチーフの微妙な調子の変化を描きだしました。

「天文学者」

「牛乳を注ぐ女」
またこちらの「真珠の耳飾りの少女」は有名なフェルメールの代表作で、引き立つ少女の優美な姿と神秘的な眼差し、そして独特の明暗表現が特徴的です。

特に見事なのは背景の暗さと少女の顔や真珠の耳飾りの白さとの対比です。この対比により、観る者の目は少女の肖像とその美しい真珠の耳飾りに引き寄せられていきます。