美術の扉
ルネサンスの三大巨匠は、覚えておくべき重要事項です。

この3人はいったい誰でしょう?
美術がはじめての人でも一番左の画家の名前は絶対に聞いたことがあるはず!
では一人ずつ説明していきます。

一人目はレオナルド・ダ・ヴィンチです。
大天才の代名詞のようなダ・ヴィンチは芸術以外にもあらゆるジャンルの研究をした万能人として知られています。
絵画においては「空気遠近法」を生み出し、立体表現や空間表現を自然なものにしました。

この2枚の代表作のタイトルは、「最後の晩餐」と「モナ・リザ」です。

「モナ・リザ」はなぜ名画なのか?
世界四大絵画の一つです。
「モナ・リザ」はスフマートと空気遠近法という新しい技法を組み合わせて、奥深い神秘的な空間を表現しています。
ではスフマートとは?
空気遠近法とは?
簡単に説明するとスフマートとは「煙った」という意味で、輪郭線を1本で描かずに柔らかくぼやかすように描くことで、周囲に溶かし込む技法です。
空気遠近法とは、近くのものは濃くはっきりと表し、遠くのものは淡くぼかすように表して遠近感を表現する技法です。
遠方の対象が青みを帯びて霞むことを応用し、茶色(近景)→緑(中景)→青(遠景)と、色彩で空間の奥行きを表現しています。

ダ・ヴィンチは絵画作品の数が少なく、現存している作品はごくわずかで15作品程度と言われており、その多くは未完成です。
代表的なダ・ヴィンチの作品と所蔵美術館をまとめました。

次に三大巨匠の2人目です。
この画家の名はミケランジェロ・ブオナローティです。

ミケランジェロは筋肉の画家とも言われ「ダヴィデ像」を作った彫刻家としても有名です。
バチカン市国のシスティーナ礼拝堂にある「最後の審判」は質と量を兼ね備えたルネサンス芸術の最高傑作です。

そして三大巨匠の3人目は、ラファエロです。

ラファエロは先の2人から学び、吸収し、ラファエロ化してしまう天才で、美しい聖母子の絵が有名な聖母の画家とも言われています。
この左の作品は美しい聖母子の代表作「小椅子の聖母」です。
そして右の作品はヴァチカン博物館にある「アテネの学堂」です。
この作品にはギリシャ時代の賢人プラトン(モデルはダ・ヴィンチ)、アリストテレス、ソクラテス、ヘラクレイトス(モデルはミケランジェロ)、ピタゴラス、アペレス(モデルは作者のラファエロ自身)などが描かれています。
この作品は非常に有名で、東京大学がある東大前駅の壁に大きな複製画が描かれています。(見つけた時は感動しました!!さすが東大前!!日本でこの絵が一番相応わしい場所ですね。)

ルネサンスの三大巨匠と代表作のまとめです。
肖像画、旧約聖書、古代ギリシアの学者たちと、名画が宗教絵画(新約聖書)以外のテーマにもあることに注目して下さい。